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ーフルリノベーションの費用はいくら?内訳と予算を抑えるポイントを解説ー

フルリノベーションとはどこまで工事するのか

フルリノベーションとは、住まいの一部分だけを直すのではなく、内装や設備、間取りなどを幅広く見直す工事です。中古住宅を購入して自分たちの暮らしに合う空間へ変えたい場合や、長年住んだ家の老朽化をまとめて改善したい場合に選ばれています。

工事内容は物件によって異なりますが、床や壁、天井の撤去、間取り変更、キッチンや浴室などの水回り交換、給排水管や電気配線の更新、断熱性能の改善などが含まれることがあります。建物の骨組みに近い状態まで解体してから造り直す方法もあり、一般的な部分リフォームより工事範囲が広いことが特徴です。

ただし、フルリノベーションという言葉に明確な統一基準があるわけではありません。施工会社によって、内装を全面的に交換する工事を指す場合もあれば、配管や断熱材まで更新する工事を指す場合もあります。そのため、費用を比較するときは名称だけで判断せず、見積書に含まれる工事範囲を確認することが重要です。

フルリノベーションの費用を左右する主な要素

フルリノベーションの費用は、住宅の広さだけで決まるものではありません。建物の種類、築年数、劣化状態、間取り変更の規模、選ぶ設備や素材によって大きく変わります。同じ広さの住宅でも、既存の間取りを生かす工事と、壁や水回りの位置を大きく変える工事では必要な作業が異なります。

特に費用へ影響しやすいのが水回りの移動です。キッチン、浴室、洗面所、トイレの位置を変更すると、給排水管や換気設備、電気配線などの工事が増えます。マンションでは床下や天井裏の構造、管理規約によって移動できる範囲が制限されることもあります。

戸建て住宅では、屋根、外壁、基礎、柱などの状態も確認が必要です。解体後に腐食や雨漏り、シロアリ被害が見つかると、補修費用が追加される可能性があります。

費用に影響する主な要素は次のとおりです。

・住宅の面積と階数
・解体する範囲
・間取り変更の規模
・水回り設備の数と位置
・内装材や設備のグレード
・断熱、耐震、配管などの性能改善
・現場までの搬入条件
・仮住まいや引っ越しの有無

希望する工事を整理し、優先順位を決めておくと予算を調整しやすくなります。

見積書で確認したい費用の内訳

フルリノベーションの見積書には、さまざまな工事項目が記載されます。合計金額だけを見るのではなく、何にいくらかかっているのかを確認しましょう。主な内訳には、設計費、解体費、廃材処分費、木工事、内装工事、設備工事、電気工事、給排水工事、現場管理費、諸経費などがあります。

解体費には、既存の床や壁、設備を取り外す作業が含まれます。解体した材料を運び出して処分する費用が別項目になっていることもあります。木工事は、壁や天井、床の下地を造る作業や、造作収納などに関する費用です。設備工事にはキッチンや浴室などの本体価格だけでなく、取り付け作業が含まれているかを確認してください。

「工事一式」という表記が多い見積書は、具体的な内容が分かりにくくなります。材料の商品名、品番、数量、施工範囲を記載してもらうと、他社の見積書とも比較しやすくなります。

また、設計変更や追加工事が発生した場合の扱いも重要です。どの段階から変更費用がかかるのか、追加工事は事前に書面で確認できるのかを契約前に聞いておきましょう。

工事費用以外に準備しておきたいお金

フルリノベーションでは、見積書に記載された工事費用以外にもお金が必要になる場合があります。工事期間中に住めない場合は、仮住まいの家賃、初期費用、引っ越し代、荷物の保管費用などが発生します。工期が延びる可能性も考え、余裕を持って準備することが大切です。

家具や家電の買い替え費用も忘れやすい項目です。間取りや収納の位置が変わると、以前使っていた家具が合わなくなることがあります。照明器具、カーテン、エアコンなどが工事見積もりに含まれていないケースもあるため、どこまで施工会社が用意するのか確認しましょう。

中古住宅を購入してリノベーションする場合は、物件購入に伴う手続き費用や住宅ローンに関する費用も必要です。マンションでは、管理組合への申請や共用部分の養生、搬入時間の制限によって追加の費用がかかる場合があります。

予算を考える際は、工事費だけで使い切らず、次のような費用も分けておくと安心です。

・仮住まいと引っ越し
・家具、家電、カーテン
・各種手続き
・追加工事への予備費
・工事後の税金や維持管理

予備費を確保しておけば、想定外の補修が必要になったときにも対応しやすくなります。

フルリノベーションの費用を抑える方法

費用を抑えるためには、すべてを新しくするのではなく、使える部分を残すことが基本です。間取りを大きく変えず、キッチンや浴室の位置を維持すれば、配管や電気工事を減らせる可能性があります。既存の建具や収納を再利用したり、状態の良い床を残したりする方法もあります。

設備や内装材は、見た目だけでなく必要な機能を基準に選びましょう。高機能な設備は便利ですが、使わない機能まで追加すると予算が膨らみます。毎日触れる場所や掃除のしやすさに関わる部分には予算をかけ、目立ちにくい部分は標準的な仕様にするなど、メリハリをつけることが大切です。

また、工事開始後の変更は追加費用につながりやすいため、着工前に仕様を固めておきましょう。ショールームなどで設備の大きさや使い勝手を確認し、家族の意見をまとめておくと変更を減らせます。

単に安い会社を選ぶのではなく、見積書の内容が明確で、希望に合わせた代替案を提案してくれる施工会社を選ぶことも、無駄な出費を防ぐポイントです。

予算内で満足できる計画を立てるポイント

フルリノベーションを成功させるには、最初に理想をすべて書き出し、その後に優先順位をつけることが大切です。家事動線を改善したい、収納を増やしたい、寒さを軽減したいなど、現在の住まいで困っていることを整理しましょう。目的が明確になれば、必要な工事と後回しにできる工事を判断しやすくなります。

施工会社へ相談するときは、希望する工事内容だけでなく、使える予算の上限も伝えます。予算を伝えずにプランを作ると、希望を盛り込んだ結果、現実的でない見積もりになることがあります。複数のプランを提示してもらい、工事内容を減らした場合や設備のグレードを変更した場合の差額を確認するとよいでしょう。

複数社を比較する場合は、同じ条件で見積もりを依頼します。工事範囲や設備の仕様が異なると、合計金額だけでは正しく比較できません。安さだけでなく、現地調査の丁寧さ、説明の分かりやすさ、保証内容、工事後の対応まで確認しましょう。

フルリノベーションの費用は、住宅の状態と希望する内容によって変わります。予備費を含めた資金計画を立て、見積書の内訳を確認しながら、優先順位に沿って計画を整えることが大切です。

2026.08.28